「感染者の過度な私生活公開で2次被害を憂慮」 国家人権委員会が声明
「感染者の過度な私生活公開で2次被害を憂慮」 国家人権委員会が声明
  • 徐台教(ソ・テギョ) 記者
  • 承認 2020.03.11 11:39
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韓国で拡散が続く新型コロナウイルス。感染者の移動経路を公開することで、接触したかもしれない人の注意をうながす情報公開が進むが、その副作用について国家人権委員会が指摘した。

韓国の崔永愛(チェ・ヨンエ)国家人権委員会委員長は9日、声明を通じ「政府および地方自治体が新型コロナウイルス感染症(コロナ19)確診患者の移動経路を知らせる過程で、内密にされるべき私生活の情報が必要以上に、過度に露出する事例が発生しており憂慮する」と明かした。

現在、韓国の疾病管理本部(KCDC)および地方自治体は、新型コロナウイルス確診患者が発生した場合、該当する患者の移動経路および訪問場所を具体的な日にちと時間別にSNSやホームページを通じ公開している。

声明ではまた、「望まない私生活の情報が露出することで、患者がインターネット上で非難や嘲り、嫌悪の対象になるなどの2次被害が起きており憂慮を禁じ得ない」とした。

各地方自治体では、確診患者の年齢、居住地(マンション名まで)や入院先をはじめ、移動経路まで情報を詳しく公開している。イメージは大田(テジョン)市のもの。
各地方自治体では、確診患者の年齢、居住地(マンション名まで)や入院先をはじめ、移動経路まで情報を詳しく公開している。イメージは大田(テジョン)市のもの。

ソウル大学の保健大学院が2月に発表したアンケートの結果によると、回答者たちは「自身が新型コロナウイルスに感染した場合に周囲から受けるであろう非難をより恐れている」と答えていた。

崔委員長は声明で、「確診患者の個別の(施設)訪問時間やその場所をいちいち公開するよりは、個人を特定せずに時間ごとの訪問場所を公開し、確診患者の私生活を保護する方案を探すべき」と提案した。

また、「これと同時に、該当場所の消毒と防疫の現況などを公開し、国民の不安感を解消すべき」とも強調した。

さらに、「今のように全ての確診患者の詳細な移動経路を公開する場合、逆に感染が疑わしい症状を持つ者が、私生活の露出をおそれて申告をためらったり、検査を避ける憂慮もある」とし、「保健当局は私生活侵害の社会的憂慮を考慮し、情報公開における細かく合理的な基準を作ってほしい」と訴えた。