[全訳]朱豪英・国民の力院内代表による国会交渉団体代表演説(2020年9月8日)
[全訳]朱豪英・国民の力院内代表による国会交渉団体代表演説(2020年9月8日)
  • 徐台教(ソ・テギョ) 記者
  • 承認 2020.09.09 14:05
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9月8日、前日に続き、第一野党・国民の力の朱豪英(チュ·ホヨン)院内代表が国会で演説した。院内代表は日本の国対委員長にあたる要職だ。朱代表は演説で文政権の失策をするどく指摘しつつも、国民に対しては「公助」の概念を全面的に押し出した。全文を翻訳した。
8日、国会で演説する第一野党・国民の力の朱豪英院内代表。同党提供。
8日、国会で演説する第一野党・国民の力の朱豪英院内代表。同党提供。

尊敬する国民の皆様! 朴炳錫(パク·ビョンソク)国会議長と先輩·同僚議員の皆さん! 丁世均(チョン·セギュン)国務総理と国務委員の皆さん! 「国民の力」院内代表の朱豪英(チュ·ホヨン)議員です。

1. 国民の皆さん、どれほど不安でしょうか。

国民の皆さん、どれほど大変でしょうか。また、どれほど不安でしょうか?長期間続くコロナと立て続けの水害、台風で困難が増しています。大きな慰労とともに、もう少し耐えて勝ち抜こうという言葉を申し上げます。 私たちは党の名前を「国民の力」に変え、新たな出発を始めました。

国民がこの国の主人であり、団結した国民の力だけが、この国を守ることができます。私たち国民の力は、国民の力を結集して国民を守る政党です。現実の厳しさに次第に疲れていく国民にとって、再び希望となり、国民の力で国民が主人になる国を作っていく政党こそが、「国民の力」です。

2. コロナ診断検査方式を拡大する必要があります。

尊敬する国民の皆さん!まず、コロナ防疫のために、ひとつ指摘したいことがあります。わが国は世界100か国以上の国に私たちの自家(自己)診断キットを輸出しています。しかし、当の私たちはこの自己診断キットを使えずにいます。疾病管理本部が食品医薬品安全処に緊急使用承認を申請しなかったためです。自己診断キットは精度が相対的に落ちるという短所はありますが、価格がPCR方式の8分の1に過ぎず検査時間は15分程度です。

自己診断キットを併用することが、先制的なコロナ防疫に役立ちます。私たちの生産能力でひと月に4億個まで自己診断キットを生産することができ、1,2か月内に全国民に対する検査が可能になるはずです。国民自らが自分と家族を守ることができるように、専門家を中心に迅速に併用できるかどうか、決めてくれることを望みます。

3. 医療界のストライキ、政府・与党は謝罪すべきです。

医師と看護師をはじめとする医療陣の献身があったからこそ、政府が「K-防疫」と自負することができました。コロナ戦線で働いている医療陣さえ敵味方に分け、医療現場に混乱と不安をもたらした政府・与党は謝罪しなければなりません。医療界のストライキが暫定的にせよ解決されたのは本当に幸いです。しかし、医科大学の学生たちが国家試験を拒否するなど、依然としてその火種を残しています。

政府が医療界と協議せずに不要不急な公共医大の新設、医大定員の拡大を推し進めた結果、自ら招いたいらぬ揉め事でした。原点から議論するという合意の通り、国会は与·野·医·政が参加する協議体を設置し、適正水準の医療人材の養成と最適な医療伝達システムを作るための議論を始めましょう。

4. 政策で国民生活を安定させ、国民の力になります。

国民の皆さん!アルバイトをやめさせ、売り上げ急減に借金で耐えてきた自営業者の方々が「もうこれ以上は持ちこたえられない」、「コロナで死んでも、飢え死にしても同じ」と泣き叫んでいます。あげくの果てに坪村(ピョンチョン)で小さなスナックを営んでいた60代の姉妹が、コロナによる経済難を悲観して極端な選択(自殺)を試み、結局一人が死亡したというニュースを聞いて胸が潰れました。

崖っぷちに追い込まれた自営業者の現実は、各種統計を通じても確認できます。今年の第2四半期は、全国で10万店以上の商店が閉店したそうです。履歴書100枚は基本とされた若者たちの厳しい就職環境が、ついに履歴書を出すところすら無い「雇用氷河期」に差し掛かっています。経営悪化で大企業の4社のうち3社が新規採用計画を立てられず、中小企業の破産も増えました。

アルバイト先もなくなり、履歴書を出す企業もなくなる現実を前に、若者たちは途方に暮れています。国民の皆さんに「共に勝ち抜こう」と申し上げることすら申し訳ありません。国民の力が民生と希望を守ることに最善を尽くします。

尊敬する国民の皆さん!私たち「国民の力」が党論第1号の法案として提出する「家族介護休暇拡大」法案が昨日、国会本会議で成立しました。国民の力の「家族介護休暇拡大」法案は働く父母が家族介護休暇10日を追加で使えるようにし、一人親の労働者は15日を追加で使えるようにする内容です。

昨日成立した「家族介護休暇拡大」法案により、共働き家庭などの負担を少しでも軽減することができることを願います。国民の力は党論第1号の法案を皮切りに、必要不可欠な政策で民生を考える「国民の本当の力」になります。

5. ポストコロナ時代、国民の力が準備します。

尊敬する国民の皆さん!コロナが日常になった時代、共同体は危うくなっています。未来の不確実性はさらに大きくなっていく一方なのに、病気で疎外された庶民の暮らしは、誰が率先して慰めてくれるのでしょうか。結局、韓国の政治の役割です。政府はコロナ以降に予想される、変化した環境にどれくらい備えていますか。コロナによる両極化、コロナ以降の教育システムの変化、労働環境の変化にどれだけ備えていますか? コロナ以降に予想される変化にどれだけ備えているのか、多くの専門家の助けを得ているのか、国民は全く知りません。きちんと準備して、国民に詳しく状況を知らせてください。

6.大韓民国はカゲロウの国ではありません。

国民の皆さん!大韓民国は、カゲロウ(その日暮らしの意)の国ではありません。カゲロウですらも、1日全体の予定があると言うではありませんか?文在寅(ムン・ジェイン)大統領の任期はわずか20か月後に終わりますが、大韓民国はその後も永続しなければなりません。一個人の生活も収入と支出を計算し計画があるものなのに、一国の財政をどのように運用するかという基準と原則がないというのは話になりません。OECD36か国のうち、韓国とトルコだけが無視している財政準則を早急に導入しなければなりません。5年単任の政府が長期の国家財政を危うくする事態は防がなければなりません。

先の政権でも均衡財政のために歳出と歳入を規定する連成財政準則を運営したことがあります。李明博、朴槿恵政府は国家債務をGDP比40%以内に合わせようと苦心し、歳計余剰金がでれば、国家の負債を返済するために最優先に使いました。文在寅大統領は民主党代表を務めた時に「国家債務の割合が史上初めて財政健全性を守るためのマジノ線である40%を超えた。朴槿恵政府3年で国の財政が底をついた」と批判しました。

李明博政府の時には180兆ウォン(約16兆円)、朴槿恵政府の時には170兆ウォン(約15兆1000億円)国の借金が増えたましたが、この傾向が続けば、文在寅政権5年の間になんと410兆ウォン(36兆5000億円)を超える新たな借金を次期政権に押しつけることになります。「食い逃げ」するつもりでないのなら、どうやってその借金を返すか、大まかな計画でも国民に示すのが当然ではないでしょうか。いくらコロナで経済難が深まったはいえ、政権を運営する間じゅう借金をして手柄をアピールし、その後始末は誰がしろというのですか。子供の世代にこの借金をそっくり継がせるつもりですか?

金大中政府はIMF通貨危機、李明博政府は2008年グローバル金融危機を克服しました。今の政府は「コロナ国難」と言いますが、金大中政府、李明博政府が経験した危機も、今回の国難に劣らない未曾有の困難でした。しかし、両政府は国の財政をむやみに壊さず、財政健全性の確保という原則を守りました。文在寅政府は臆せず、開発年代(60〜70年代)以降守ってきた国家財政の禁忌を崩してしまっています。

国家負債の増加をこのように放置するわけにはいきません。負債の増加率を厳しく制限し、管理する財政準則を早急に導入する必要があります。急激な高齢化やコロナ以外のパンデミックの恐れもあるため、財政健全性の黄金率を崩してはいけません。手柄自慢はお金を使う政府がしますが、借金を請け負うのは国民と未来世代の役目となります。

7. 未来世代の社会安全網(セーフティ・ネット)が崩壊しました。

20代30代世代は建国以降はじめて「父の世代より貧しくなる世代」と言われます。私たちが経験している世界最大の「少子化」の基調には、20代30代世代の不安が色濃く存在します。今の政権はコロナ国難を口実に、未来世代が背負えない莫大な借金を押し付けています。若い世代が今のような健康保険の恩恵を受けられるか不透明です。

「文在寅ケア」という医療保障性の拡大は健康保険の財政危機を加速化させています。文在寅政権は発足して以降、慈悲のバラマキのようにMRI、超音波、上級病室の給与化拡大などの保障性を強める措置を取りました。保障性の強化は国民の誰もが願う方向ですが、財源の調達についてはまた別の話です。

「文在寅ケア」実施で健康保険は2018年から赤字に転換し、2019年には2兆8000億ウォン(約2500億円)の赤字を出しました。健康保険の持続可能性は危機に瀕しています。政府は健康保険料を毎年引き上げ、足りない財政を補っていくとしていますが、手柄をアピールするだけで、後始末に対する対策はまったく打ち出せません。これこそがポピュリズムではないでしょうか?

全国民の老後の責任を持つ国民年金と公務員年金など社会保険の持続可能性も揺らいでいます。国民年金は2020年6月現在、752兆ウォン(約67兆円)の積立金を持っています。政府でさえ、2041年に国民年金に財政収支赤字が発生し、2056年には積立基金が完全に枯渇すると予想しています。

36年後、国民年金が完全に枯渇する時に、今の20代、30代はどこへ行って国民年金をもらえばいいですか。健康保険、国民年金いずれも制度改革が切実な地点です。李政権は人気のない政策は後回しにし、人気を取ることばかり選んで行っています。

前の政権は激しい反発を押し切って公務員年金改革を断行しました。文在寅政府は2022年まで17万4000人の公務員を増やすとします。増えた17万人の公務員に人件費と運営費はもちろん、退任後の公務員年金も支払わなければなりません。公務員年金は昨年だけで2兆600億ウォン(約1830億円)の赤字を記録しました。前の政権の公務員年金改革は水の泡となってしまいました。

雇用保険基金の赤字幅は2兆1800億ウォン(約1940億円)に達しています。年末になると、その幅は3兆2600億ウォン(2900億円)に達すると推算されています。それにもかかわらず、大統領はこれといった対策もなく「国民皆様の雇用保険拡大の礎を築く」と述べました。「寝る場所を見て足を伸ばしなさい」という言葉があります。大統領がこのように対策もなく、経済政策を人気迎合的にどんどん出してもいいのでしょうか?

政府は来年の「雇用予算」を今年より5兆ウォン(約4500億円)増の30兆6000億ウォン(約2兆7000億円)に編成しました。この4年間、なんと100兆ウォン(約8兆9000億円)に達する雇用予算を注ぎ込みましたが、若者の雇用は減り、若者の失業率は統計を取り始めて以来、最高値を記録しました。

失業者数は113万8000人、失業率は歴代最高です。それにもかかわらず政府は深刻な景気低迷の克服とセーフティ・ネット拡充のため、2025年までに総額160兆ウォン(約14兆3000億円)を投じて「韓国型ニューディール」を推進すると言います。失敗した雇用政策の包みだけ変えて、従来の政策の二番煎じ、三番煎じ、「ニュー」のない「ニューディール」、つまり「オールドディール」なだけです。

文在寅政府は莫大な負債と予算投入により、自ら壊した雇用を創出するとしちえますが、実際には民間と企業の経済の活力は戻ってきていません。文在寅大統領と似た時期に就任したフランスのマクロン大統領は、労働改革と経済改革で雇用を増やし、青年創業ブームを呼び起こしました。

フランスが経済改革、労働改革で30年間の低成長·高失業の沼から抜け出し、欧州の経済模範国となった過程を、文政府は学ばなければなりません。雇用と産業は政府が作るものではなく、民間と企業の活力を高め実現するものです。革新と規制改革に目をつぶり、政府予算で臨時的な雇用を作ることは、同じ失敗を繰り返すだけです。

8. コロナ以降の外交対策はありますか。

コロナの余波は、国際秩序や国家間の外交関係の変化にも影響を及ぼしています。外交は国家の命運を左右する重要な選択です。自国利己主義、新地域主義、保護貿易主義が深まり、米中が全方位的に衝突している世界秩序の中で、冷徹な専門性に基づき、国益重視の外交安保を展開しなければなりません。

こうした状況で「韓米同盟は冷戦同盟」という李仁栄(イ·イニョン)統一部長官の発言は、いったい李長官がどこの国の長官なのか耳を疑う他にありません。どれだけひどいかと言うと、米国務省報道官室が「われわれの同盟と友情は安保協力を超える」と述べたほどです。韓米同盟は軍事と安保だけでなく経済と公共分野を包括する「包括同盟」です。文在寅政権は、韓米同盟を離脱して一体どこに向かおうとするのですか?

文在寅政府は、北朝鮮核問題においても「韓半島の運転者論」を掲げましたが、結果は無能と無原則な外交で国際的な孤立を招きました。甘い「平和商売」で国民を惑わせましたが、韓半島の真の平和はますます遠のきました。残されたのは高度化した北朝鮮の「核」と「ミサイル」、そして常習的な北朝鮮の「嘲弄」と「脅迫」だけです。果たして文在寅政権が夢見る未来は、「核のない」大韓民国ですか、それとも「核危機が日常化された」不安な大韓民国ですか?

9. 法に則ってやりましょう。

昨日、共に民主党の李洛淵(イ·ナギョン)代表はこう言いました。「国会で可決された法律を、私が賛成しなかったという理由で守らなければ、それは議会民主主義の自己否定になります」。実に正しい言葉です。ところで、統一部と民主党は4年前に合意し成立した北朝鮮人権法による北朝鮮人権財団理事をなぜ推薦しないのですか。

そして外交部はなぜ北朝鮮人権大使を3年間任命していないのですか?前政権で行われた大統領特別監察官をなぜ3年以上にわたって任命しないのですか?この2つの問題をどうするのか、李洛淵代表が明確にお答えください。

10. 気候変動対策、「脱炭素」に向かうべきです。

私たちの未来のために絶対に怠ってはならないのが「気候変動」への対策です。過去最長の梅雨と集中豪雨を記録した今夏の気象異変は、誰が何と言っても「気候変動」のためです。二酸化炭素の排出は地球温暖化の最大の主犯です。環境先進国では炭素排出を減らすために炭素税を新設し、炭素排出権取引市場まで作りました。「コロナ」が私たちの生活を変えてしまったように、「気候変動」は私たちの生存条件を丸ごと破壊するかもしれません。

文在寅政権が推進する「脱原発政策」は、世界の気候変化対策に逆行しています。太陽光、風力発電は天候や気候により電力生産量が不規則です。これを補うために石炭、LNG発電所を補助として稼働することになります。脱原発を宣言したドイツの場合がそうだったし、私たちも同じです。

文在寅政府は、PM10(PM2.5)と炭素排出がない清浄エネルギー、原子力を廃棄してこれを補うために、石炭、LNG発電を増やしています。韓国の温室効果ガス排出量は、「グリーン·ニューディール」を唱えている現政権の下でも着実に増加しています。気候変動対策は「原発かどうか」の問題ではなく、「脱炭素かどうか」の原則でアプローチしなければなりません。

11.太陽光の自然破壊は予見された災いです。

文在寅政府3年のあいだ、全国1万2720か所に太陽光パネルが設置されました。私たちが頑張って造成した森林を破壊することが、太陽光建設の始まりでした。これまで全国の林野で総計232万本余りの木が伐採され、汝矣島(ヨイド)面積の17倍の青い森が消えてしまいました。安価な中国産の太陽光パネルで、全国の山野や渓谷が重金属汚染にさらされました。

文政府の新再生可能エネルギー政策の副作用は、今夏の梅雨でも如実に確認されました。太陽光が最も強い7、8月にも太陽光の全体発電比重はわずか0.8%に過ぎませんでした。それにもかかわらず文在寅大統領は「太陽光と風力設備を2025年まで、昨年より三倍以上に拡大する計画」というので、懸念を禁じえません。太陽光発電による弊害と発電効果を全数調査することを提案します。

12. 今回の水害は明白な人災です。

今回の蟾津江(ソムジンガン)、錦江(クムガン)、黄江(ファンガン)流域の水害は、蟾津江ダム、龍潭(ヨンダム)ダム、陜川(ハプチョン)ダムの放流数量管理の失敗による人災であり、当然政府が謝罪し、責任を負わなければなりません。

洪水期には予備放流をしてダムの貯水容量を増やしておかなければなりません。それにもかかわらず、最後まで放流せずにじっとしていながら流入した水量が急激に増えるや突然、最大の過大な放流に転換し下流地域を水浸しにしたのが、韓国水資源公社です。

13. 国民が信頼し予測可能な不動産政策を行います。

23回もの失敗を繰り返している不動産政策は、文在寅政権がこれまで見せてきた失政と無能の結晶体です。政府与党は前の国会で無理矢理力ずくで賃貸借3法(家賃3法)を通過させました。22回の政策失敗を挽回するために打ち出した法案は、立法手続きも問題でしたが、内容もずさん極まりないものでした。もう一度の失敗を足しただけです。

政府は賃貸人が2年後に5%の範囲内で家賃を上げることができると説明しました。しかし、立法過程における手違いで、賃貸人は賃借人の同意を得なければ家賃を上げることができないことが判明しました。いわゆる「立法事故」です。

市場の反応はとても冷ややかです。マイホームを所有している人たちは売りに出した物件を回収し、ソウル地域の伝貰(チョンセ、物件価格の7,8割の現金を家主に渡し、家を借りる韓国独特の制度。お金は解約時に戻ってくる)価格は1か月で2、3億ウォンずつ上がりました。市場原理にも合わず、マイホームを購入しようとする庶民の熱望を踏みにじる悪法だと判明しています。市場で「住宅」は需要と供給の原理に従って価格が騰落する「市場財」であるという、最も基礎的な事実を現政権は見過ごしてきました。

多住宅者と無住宅者を二分し、不動産を政治化しただけでなく、現政権は不動産問題を政策ではなく、理念で扱ってきました。住宅を所有する庶民を投機家と罵倒し、ついに住宅取引を「許可制」にするという違憲的な発想まで登場させました。家を持っている人たちには「税金爆弾」を浴びせ、力で一方的に通過させた賃貸借3法はむしろ、「みんなが家賃を払う世の中」を現実のものとしています。

政府は23回の不動産対策に続き、中南米とベネズエラだけで稼動している不動産監視機構を設置するとしています。国民の経済活動をいちいち監視する機構を新しく作ることに私たちは反対します。総合不動産税6%というのは、17年が経過すれば不動産自体を政府が奪っていく略奪的課税です。「国民の力」は、この悪法の改正のための努力を止めません。「国民の力」は、国民が信頼でき予測可能な不動産政策を進めます。

市場原理とマクロ経済状況に応じた政策の柔軟性を確保します。国民が住みたいところに住宅を十分に供給し、金融規制を緩和し、誰もが努力すればマイホーム所有の機会を持てる社会を作ります。社会人初年生、新婚夫婦、大学生や高齢者のために、彼らにとって便利な地域に様々なタイプのマッチング住宅を供給します。再建築規制を緩和し、需要の多い都心部への住宅供給を増やしていきます。所得の低い脆弱階層のための住居福祉政策をさらに拡大します。

公共住宅と長期賃貸住宅の供給を拡大し、住居給与ハウジングバウチャー制度を導入します。庶民金融支援プログラムを拡大し、無住宅の住居脆弱階層の住居権を確実に保障します。そして何よりも、住宅を持っている国民がこれ以上税金の前で萎縮しないように、取引税をOECD平均水準に調整し、住宅を一つだけ保有する者に対する過度な保有税の負担も大幅に下げます。

14. 「三権分立」と「法治主義」が徹底的に破壊されました。

現政権の最大の過ちは、「三権分立」と「法治主義」をすべて破壊したという事実です。国会の本来の機能は行政府を牽制することです。176議席の巨大与党は政府を牽制するどころか、挙手マシーンを越え、前衛隊の役割までしています。今、文在寅大統領は、前任の大統領たちが繰り返してきた「大統領のワナ」に陥っています。

大統領は青瓦台執務室と官邸で孤立しています。国民が退陣を求める場合には「徹底討論でもする」と述べた大統領は、今年7月に私が国民に代わって差し上げた10項目の質問にいまだに答えていません。大統領は国務会議(閣議)と首席秘書官会議で自分の話だけを一方的にするのではなく、国民たちが知りたがり、胸を痛めていることに対して率直に答えなければなりません。前任大統領を「不通(意思疎通ができないという意)」と非難する文在寅大統領、今まで記者会見を何回しましたか?

民主主義の最後の砦は独立した司法府の存在です。裁判は公正に進められるという信頼が重要です。ところが、今や国民は主要政治事件の判決結果をすべて予測することができるようになりました。大法院(最高裁判所)の李在明(イ·ジェミョン)京畿道知事の事件破棄差し戻し、殷須美(ウン·スミ)城南市長事件破棄差し戻し、金慶洙(キム·ギョンス)慶尚南道知事裁判の長期遅延、つまり「私の味方は無罪」ということです。4月15日の総選挙の再集計は5か月も過ぎたのに、何の理由もなくどうして未だに何の消息もないのですか。

信頼を破るのは一瞬ですが、回復するには多大な時間と努力が必要です。 8月15日の集会を許可した判事の名前を入れて卑下する法案が国会に提出されても、金命洙(キム·ミョンス)最高裁長官は、司法府の独立を脅かすことについて一言も述べることができませんでした。

裁判の基準は「法と良心」です。ところが大法院長官は「国民の目線」というゴムのように伸び縮みする物差しで、ポピュリズム裁判を煽っています。検察に至っては到底何も言えません。権力に対するすべての捜査がひたすらに阻止されています。政権に迎合した検事たちは無条件で栄転し、政権に少しでも気に入らない捜査をした検事は無条件で左遷です。

秋美愛(チュ·ミエ)法務部長官の行動にはあきれてものが言えません。中立性が厳格に要求される法務部長官に、与党の党籍を持った元代表を任命したことからして大きな間違いです。秋長官の息子、徐某氏事件は、秋長官の話どおり簡単な事件です。それなのになぜ、ソウル東部地検は8か月も結論を出せずにいるのですか?この事件の当事者が人事と捜査指揮ラインの頂点にいるということがあり得ますか?

「誰も自分の事件で裁判官になれない」というのは、古代ローマ法以来の原則です。秋長官は「小説を書いているのか」という自身の言葉を立証するためにも、特任検事や特別検事の捜査を自ら要望しなければなりません。できないなら辞任するのが道理ではありませんか?

尹美香(ユン·ミヒャン)正義記憶連帯前代表の横領疑惑、蔚山(ウルサン)市長選挙介入工作事件、朴元淳(パク・ウォンスン)、呉巨敦(オ・ゴドン)釜山市長の性犯罪事件はどうして捜査が遅々として進まないのですか。今までこんな歴代政権がどこにありましたか?誰も法の上にいることはできません。

法務部長官だけでなく大統領も同様です。法を犯したのであれば大統領の息子も拘束され、兄も拘束されました。歴代大統領は息子と兄を救うために側近を法務部長官に座らせたり、検察捜査チームを解体させませんでした。それが大韓民国の法治主義の根幹であり、民主化が成し遂げた成果だったからです。この政権は、我々が過去30年間積み上げてきた法治主義を一挙に崩壊させています。

文在寅大統領と秋美愛長官は、今後おとずれる良くない結果をどうやって受け止めるつもりですか?権力の力で覆ったからといって、真実が消えるわけではありません。その間に真実はますます力を育て、より大きな力で世の中に表れるでしょう。私たちは皆、国民の前に、権力の前に、歳月の前に、もう少し謙虚でなければなりません。天網恢々疎にして漏らさずといいます。

「三権分立」と「法治主義」は「公正」と「正義」がその核心的な価値です。多くの若者が憤り絶望する理由は、口では「公正」と「正義」を叫んでいた人々が、先頭に立って公正と正義を踏みにじっているくせに、ずうずうしく言い訳ばかり並べ立てているからです。大統領府の会議室の文在寅大統領の席の後ろには「国らしく、正義に沿って」という句が見えます。はたして今、国らしくしていますか?正義を実現していますか?それを見た国民は「正義、お前がなぜそこにいるのか」と嘲笑しています。本当に「国らしく、正義に沿って」ください。

秋美愛長官の人事権者は文在寅大統領です。今からでも秋美愛長官に誤った検察人事を是正するよう指示し、十分な捜査をするよう法務部長官に命令してください。

いかなる場合であれ、公正で公平無私でなければならない司法システムが権力に私有化され、システムが崩れる様子をそのまま見過ごすわけにはいきません。このため私たちの党(国民の力)は、このように裁判所と検察による逸脱と跛行の真相を十分に把握し、これを正すために、国民の代表機関である国会で公正司法特別委員会の構成を提案するのです。

15. 補欠選挙の無公認という約束を守らなければなりません。

朴元淳・呉巨敦という共に民主党所属の広域自治体首長による犯罪行為により、来年度の再·補欠選挙費用だけで838億ウォン(約75億円。ソウル市長選570億ウォン、釜山市長選267億ウォン。選管の推算)の費用が発生します。大統領は過去、民主党代表時代に「補欠選挙の原因を作った政党は、候補を出してはならない」と述べました。

さらに、共に民主党は党憲第96条2項に「党所属の選出職公職者が不正腐敗事件など重大な過ちによりその職位を喪失し、再·補欠選挙を実施する場合、該当選挙区の候補者を推薦しない」と規定もしています。文在寅大統領は党代表の時に作られた党憲です。文在寅大統領自らがその言葉の責任を負って、その約束が必ず守られることを願います。

16. 国民の力は約束いたします。

尊敬する国民の皆さん。私たちは党名を「国民の力」に変え、新しい政綱政策を作りました。国民の信頼を回復するために最善の努力を尽くしています。これからは、分裂と葛藤を乗り越え国民を統合し、未来世代に責任を負う責任政党、「国民の力」として生まれ変わります。

コロナ国難の危機の前で国民の生活を保護し、国の財政と憲政秩序を守護する国民の政党を目指します。社会的不平等を解消し、差別を是正する先導的な社会改革政党、コロナと所得主導成長がもたらした経済の失敗を正す経済的実用主義の政党になります。

「弱者との同行」は、国民の力が国民に約束する主な政治綱領政策の方向です。成長と分配が公正な世界!社会的生産システムを変え、未来世代を担う「国民の力」になります。すべての人にチャンスが開かれた国、働くすべての人が尊重される社会、未来の変化を先導する経済革新、弱者に同行する経済民主化、国民の力が志向する経済の姿です。

国民とともに作る政治改革、みんなのための司法改革が、国民の力が追求する基本政策です。クリーンな地球、持続可能な大韓民国、私の生活が自由な国、男女みなが幸せな両性平等社会、国民の力が志向するこの社会の姿です そして私たち皆の繁栄と安全を保障する外交安保、国民の力が必ず守っていきます。

国民の力の政綱政策には「ベーシックインカム(基本所得)」が含まれています。国の財政の余力が許す範囲内で、絶対貧困を打破し、国民の暮らしの安定を図る社会的基本装置を設けます。これが、国民の力が国民に申し上げる約束です。

17. 与党の真心ある協治を望みます。

「国民と与野党に共に利益になるウィンーウィンーウィンの政治」、「あなたがいるから私がいる」というアフリカのバントゥ族の言葉、とても意味のある提案だと思います。国家的危機の瞬間に、政界は国民を統合し、協治を行わなければなりません。これからは他人のせいにすることと、国民を敵味方に分けることを中止しなければなりません。相生(共生)と協治は、力のある者の譲歩と妥協から始まります。

ところが、政府与党は常に口では「協治」と言ってきましたが、実際には無理強いに推し進める力の政治を行ってきました。協治と疎通は、国家危機を克服するにあたっての必須要素です。今は協治が要求される時間です。口先だけでは終わらず、真の協治、真心ある相生の政治を期待します。国民の力は偉大です。国民の力で私たちみんなの明日を一緒に準備しましょう!私たち「国民の力」が先頭に立っていきます。ご静聴ありがとうございました。
 


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