
韓国の代表的な民主化運動団体の一つ「5•18記念財団」が今月2日、香港で相次いで起きている民主化運動を求める人士の逮捕と有罪判決に抗議する声明を出した。声明では「民主主義を熱望する民衆の念願は、このような統制では決して黙ることはない」とみずからの経験を基に主張した。
同団体は1994年、「5•18光州民主化運動」の真相究明を求め結成された。光州民主化運動とは1980年5月、当時の全斗煥(チョン・ドゥファン)率いる軍部の権力掌握に反対しデモを行った学生や市民を、軍が銃やヘリ・戦車まで動員して鎮圧し、その過程で自衛のために銃を手に取った市民と衝突した出来事だ。10日間のデモ、戦闘ののち市民軍は鎮圧されたが、自由を求め戦い抜いた経験は韓国の民主化を支える礎となった。
遺族や運動の参加者たちにより結成された「5•18記念財団」の活動をはじめとする世論の高まりを受け、1995年には「5•18特別法」制定された。この法により当時、軍を投入し市民を弾圧した首謀者である全斗煥・盧泰愚両氏は起訴され有罪が確定したが、同団体はこの過程で積極的な役割を果たしてきた。
現在は韓国の国費の補助も受けながら、共同体や自由、そして民主主義の価値を広める役割を国内外で果たしている。今年9月にはタイの民主化運動を支持する声明も発表した。
以下は声明全文。
5•18記念財団は香港民主化人士の釈放を強く要求する!
5•18記念財団はジョシュア・ウォン(黄之鋒)、アグネス・チョウ(周庭)、アイヴァン・ラム(林朗彦)という3人の民主主義の闘士に対する香港当局の懲役刑の宣告(12月2日)を強く糾弾する。これは民主主義に対する弾圧以外の何ものでもない。
今年6月、香港に新たな国家保安法が導入された後、民主主義を標榜する世界の多くの国家は既にこうした香港の動きに対し憂慮を表明し、その撤回を要請してきた。
5•18民主化運動を通じこの地の民主主義の争取の第一線に立った5•18関連者たちは、民主主義を熱望する民衆の念願は、このような統制では決して黙ることはないと経験からしっかりと知っている。
5•18記念財団は香港当局に以下の事項を強く要求する。
−平和示威者に対する処罰を即刻停止せよ!
−ジョシュア・ウォン(黄之鋒)、アグネス・チョウ(周庭)、アイヴァン・ラム(林朗彦)を即刻釈放せよ!
The May 18 Memorial Foundation Demands Pro-democracy Activists Release!The May 18 Memorial Foundation strongly condemns Hong Kong for its sentencing its pro-democracy activists? Joshua Wong, Agnes Chow, and Ivan Lam. It is no more than a blatant suppression of democracy.
This June when the new national security law was enacted in Hong Kong many democratic countries expressed concerns about this and requested for its revocation.
We, who were on the frontline in achieving democracy in Korea through the May 18 Democratic Uprising, clearly know that people’s desire for democracy will be never muzzled by this kind of suppression.
The May 18 Memorial Foundation demands that the Hong Kong authority do the below:
- Stop punishing peaceful pro-democracy protesters!
- Release immediately Joshua Wong, Agnes Chow, and Ivan Lam!