韓国市民の政治に対する評価は「10点満点で3.84点」…代案は’直接民主主義’?
韓国市民の政治に対する評価は「10点満点で3.84点」…代案は’直接民主主義’?
  • 徐台教(ソ・テギョ) 記者
  • 承認 2020.12.11 01:44
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2016年に「ろうそくデモ」を通じ、国政ろう断を行った朴槿惠(パク・クネ)大統領の弾劾を成し遂げ、今年4月にコロナ禍の中で行われた総選挙でも高投票率を記録するなど高い政治参加意識を見せる韓国市民。一方で政治の現状には不満を抱いていることが分かった。

●国会議員は「2.49点」

韓国の世論調査会社『韓国リサーチ』は9日、「代議民主主義、そっぽを向かれる理由は何か?」という企画に基づく調査の結果を発表した。調査は今年10月16日から19日にかけて、1000人を対象にウェブページで回答を入力してもらう方式で行われた。

いずれの質問に対しても回答者は0(まったく同意しない)から10(とても同意する)までの11段階から回答を選ぶ方式で、平均の点数を求めた。結果を順に見ていく。

(1)韓国政治に対する満足度

「韓国政治はうまく行われている」という質問に対する回答は3.84点だった。

年代別にはグラフ1にあるように、20代以下が最も高い4.42点で、30代4.30点、40代40.6点、50代3.70点、60代以上3.12点と年齢を重ねるごとに下がっていった。

この結果を『韓国リサーチ』は「韓国政治全般に対する国民の評価がとても否定的であることを示すもの」と分析した。

グラフ1。「韓国政治はうまく行われている」という質問に対する回答。左から20代〜60代以上となる。平均は3.84点だ。『韓国リサーチ』資料より引用。
グラフ1。「韓国政治はうまく行われている」という質問に対する回答。左から20代〜60代以上となる。平均は3.84点だ。『韓国リサーチ』資料より引用。 

(2)韓国の国民が望む民主主義の形態

この部分では「政治的な代理人が活動する国家(代議民主主義)」、「国民が直接政治に参加する国家(直接民主主義)」、「強いリーダー中心の政治が行われる国家(リーダー中心の統治)」の3つに対する評価を聞くことで判断した。

結果は、以下のグラフ2の通り、オレンジ色の部分「国民が直接政治に参加する国家(直接民主主義)」が全年齢で頭ひとつ抜け出ていた。

全年齢の平均は6.73点で、「強いリーダー中心の政治が行われる国家(リーダー中心の統治)」が平均5.54点で続いた。最下位の代議民主主義はわずか4.09点に終わった。

グラフ2。民主主義の形態を問うグラフ。灰色が代議民主主義、オレンジが直接民主主義、緑が強いリーダー中心の政治となる。左から20代〜60代以上そして全体の平均の順だ。出処は同上。
グラフ2。民主主義の形態を問うグラフ。灰色が代議民主主義、オレンジが直接民主主義、緑が強いリーダー中心の政治となる。左から20代〜60代以上そして全体の平均の順だ。出処は同上。

 『韓国リサーチ』は20代の調査結果に注目した。「代議民主主義を最も多く望んだのは20代以下だった。今後、代議民主主義が信頼を回復する可能性が存在する」と見立てた。

(3)代議制機関の評価と信頼水準

まずはまずは「政治家は国民を適切に代表する」と、「政党は国民の意思を国政に反映させる」という2つの設問への回答を比較すると、下記グラフ3のようになった。前者は2.96点、後者は3.89点となり、政治家の代表性に対する不信が広がっていることが分かった。

グラフ3。上段が「政治家は国民を適切に代表する」、下段が「政党は国民の意思を国政に反映させる」だ。出処は同上。
グラフ3。上段が「政治家は国民を適切に代表する」、下段が「政党は国民の意思を国政に反映させる」だ。出処は同上。

さらに「韓国の主要な機関および機関長に対する信頼」という項目では下記のグラフ4の結果が得られた。

「行政機関」からは政府4.68点・大統領4.81点、「代議機関」では国会3.13点・国会議員2.49点・政党2.90点、「司法機関」では法院(裁判所)3.47点・判事3.50点・検事3.32点となった。国会議員への信頼度の低さが目に付く結果となった。

グラフ4。「韓国の主要な機関および機関長に対する信頼」という質問への回答だ。左から順に政府、大統領、国会、国会議員、政党、法院、判事、検事。出処は同上。
グラフ4。「韓国の主要な機関および機関長に対する信頼」という質問への回答だ。左から順に政府、大統領、国会、国会議員、政党、法院、判事、検事。出処は同上。

●高い政治参加の意志をどう生かすか

調査結果を伝えるレポートの終わりに、『韓国リサーチ』は「韓国の代議民主主義は本当に危機なのか?」という問いを投げかけた。

そして前述したようなそっぽを向かれている現実を指摘しながらも、2020年4月15日にあった総選挙(国会議員全300人の改選)の投票率が66.2%と20年ぶりに最高値を記録した点を挙げた。

その上で「国民の政治体制に対する好みと、実際の政治への参加の間には差が存在する可能性がある」とし、「代議民主主義が実際に危機に置かれているのか、もしくは新たな形態に発展しているのかは持続的な調査を通じ調べる必要がある」とまとめた。

 


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