韓国、新型コロナ下で酒とタバコへの支出が過去最高に…文化部門も24.1%減
韓国、新型コロナ下で酒とタバコへの支出が過去最高に…文化部門も24.1%減
  • The New Stance編集部
  • 承認 2021.01.06 21:31
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新型コロナウイルス感染症が拡散した2020年、韓国では酒とタバコへの支出額が歴代最高となった。「新型コロナによるストレスや家にいる時間が長くなったため」とする見方が支配的だ。
ソウル市内の大型スーパーマーケットで酒を買う人々。聯合ニュース提供。
ソウル市内の大型スーパーマーケットで酒を買う人々。聯合ニュース提供。

●文化部門の支出も最大の落ち幅

5日、韓国銀行によると、20年の第三四半期、家計の目的別最終消費支出(季節調整、名目)のうち、酒類およびタバコの支出額は4兆2975億ウォン(約4070億円)だった。これは1970年から関連統計を取り始めて以降、最高額だ。19年の同じ時期と比べ、6.2%の増加だった。

20年は全体的に高水準だった。第一四半期には同4兆1585億ウォン(約3938億円)、第二四半期には同4兆1761億ウォン(約3954億円)で、それぞれ歴代5位、歴代4位の支出額となった。年間累計でも最高値となる見通しだ。

この数値を前に、『聯合ニュース』をはじめとする韓国メディアは揃って「新型コロナによるストレス」、「新型コロナによる集団的な疲労感の拡大」、「社会的距離の確保で家にいる時間が増えたため」と新型コロナによるものと見立てた。

なお、国家経済が債務不履行(デフォルト)寸前にまで悪化し「通貨危機」と呼ばれた1997年の第一四半期には、同じ統計は1兆6895億ウォン(約1600億円)と前年96年より20.0%増加した記録がある。

別の統計でも同様の傾向が顕著だ。統計庁の家計動向調査によると、20年第三四半期の全国の2人以上の世帯における月平均の家計支出のうち、酒類・タバコへの消費支出額は4万2980ウォン(約4070円)で、統計を取り始めた2003年以降で最も多かった。酒(1万9651ウォン)、タバコ(2万3329ウォン)ともに過去最大だった。

一方、新型コロナウイルスは余暇の過ごし方にも影響を与えている。

20年の第三四半期に娯楽、スポーツおよび文化部門の消費支出額は12兆3693億ウォン(約1兆1700億円)で、12年の第三四半期(12兆3298億ウォン)以降、最も低かった。19年の同時期と比べると24.1%の現象で、この落ち幅は過去最高となった。

原因には政府が新型コロナ対策として大々的に進めた社会的距離の確保により、劇場や映画館、競技場などの営業が制限されたことが挙げられる。


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