「韓国鉄鋼最大手POSCOがミャンマー軍と結託」、韓国で市民団体や政党が抗議デモ
「韓国鉄鋼最大手POSCOがミャンマー軍と結託」、韓国で市民団体や政党が抗議デモ
  • 徐台教(ソ・テギョ) 記者
  • 承認 2021.02.22 23:53
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韓国の市民団体は、韓国の鉄鋼最大手「POSCO」社がミャンマー軍の運営企業に投資を行っていることを理由に、「クーデターに責任がある」と指摘した。
22日、ソウル市内のPOSCOセンター前で抗議デモを行う参加者たち。主催者側提供。
22日、ソウル市内のPOSCOセンター前で抗議デモを行う参加者たち。主催者側提供。

●「投資企業の会長はミンアウンフライン最高司令官」

22日、ソウル江南区に位置するPOSCOセンター前で、韓国の市民団体「世界市民宣言」と「青年気候緊急行動」、そして政党「緑の党」のソウル支部は集会を行い、「POSCOはミャンマー軍部との関係を清算せよ」と訴えた。

1968年4月に日韓請求権協定により得られた資金の一部を充て「浦項総合製鉄株式会社」として設立された同社は、日本の製鉄会社からの技術提供や国を挙げての支援により成長を続け、2019年には世界5位の鉄鋼生産量を記録するなど、韓国を代表するグローバル企業だ。2020年の連結基準の売上高は57兆ウォン(約5.4兆円)にのぼる。

主催者側は集会の開催にあたり、「POSCOはミャンマーの民主主義を踏みにじる軍部と結託している」とし、「国連の真相調査委員会(19年8月)によると、POSCOはミャンマー軍の財閥企業であるミャンマー・エコノミック・ホールディングス(MEHL)と合作投資を行うなど緊密な関係にある」と説明した。

MEHLとは、ミャンマーで幅広い事業を行う国軍系の企業複合体だ。その活動がミャンマーでの人権侵害を支えていると、国際人権団体アムネスティ・インターナショナルが過去に指摘している。また前出の国連の報告書によると、ミャンマー軍部を支援してきた主要な企業14のうち、6つが韓国企業だったと主催者側は明かす。

また、主催者側は「POSCO C&CとPOSCO製鉄が合作投資MEHLの会長は、他でもない今回のクーデターを主導したミンアウンフライン最高司令官である」と指摘した。

そして、「ミャンマー軍部はPOSCOのような企業の資金と支援で権力を維持しながら、ついにクーデターまで起こし、武力で民主主義を毀損した」とし、「ミャンマーでのPOSCOの企業行為は、ミャンマー軍の正統性と特権を支え、軍に利益を提供し、何よりも戦争犯罪を含む人権侵害を煽る可能性までもある」というミャンマー現地の人権運動家の声を紹介した。「ミャンマーでPOSCOは『Dirty List(軍部を支援する企業のリスト)』に含まれている」とも明かした。

参加者たちはこの日、POSCOセンター前に設置したハシゴに登り発言を行った。主催者側によるとハシゴには「成長だけを追い求めてきたPOSCOを風刺する意味がある」という。ハシゴの上で抵抗の象徴である「三本指での敬礼」を行い、「民主主義は銃剣に負けない」といったスローガンを叫んだ。

なお、POSCO社の反応について主催者側は明らかにしていない。

そんな中22日、韓国の『聯合ニュース』はミャンマーに進出したPOSCOの系列社「POSCO鋼板」の関係者による「ミャンマー法人がMEHLに支給した配当金が人権侵害行為に使われていないという明確な根拠が出てくるまでは、2017年以降は配当金の支給を中断している」というコメントを伝えている。

同記事によると、「POSCO鋼板」はMEHLに対し、過去に支給した配当金が本来の事業目的である教育・保険・体育やその他の社会福祉分野にきちんと使われたのかを質問し、「配当金が本来の事業目的に使われた」という回答を得たとのことだ。

この日午後、本紙の電話インタビューに応じた「緑の党」の関係者は、「POSCO側の立場表明をこれからも求めていくし、国内でもこの問題を喚起していく」と明かした。さらに、「国民年金が11%を投資しているため、韓国の市民が決定権を行使する権限と義務があるため、もっと関心を持つ必要がある」と強調した。
 


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