[韓国大統領選D-99][写真]主要候補の選挙活動(11月30日)
(1)李在明(共に民主党)
与党の李在明(イ・ジェミョン、57)候補が全羅南道・光州市での3泊4日の行程の最後に選んだのは、霊光(ヨングァン)郡。「クルビ(イシモチの干物)」で有名な地元の市場に訪問し、市民と交流しながら「クルビを食べながら、霊光が生んだ李洛淵(イ・ナギョン)前代表のことを思う」と述べた。
これは10月の党予備選での敗北以降、李在明候補と露骨に距離を置き、選挙運動への協力をほぼ行っていない同党の李洛淵前代表へのラブコールと受け止められている。

(2)尹錫悦(国民の力)
最大野党の尹錫悦(ユン・ソギョル、60)候補は、大田(テジョン)市内の工業団地内にある、韓国原子力研究院と韓電原子力燃料の両施設を訪問した。
尹候補は同研究員の関係者との懇談会で「第4次産業革命の先端技術を活用するにはまず、とてつもない電気エネルギーを必要とするが、原発を殺してこれが可能なのか」と述べ、「現在、綺麗で安全かつ効率的な原子力発電以外に代案はない」と主張した、尹候補は文在寅政権の脱原発政策を強く批判している。

(3)沈相奵(正義党)
第二野党の沈相奵(シム・サンジョン、62)候補は京畿道(キョンギド)安養(アニャン)市で抗議行動の一つとして「籠城闘争」を行っている労働者たちを訪問した。
「ジュエリーSL」という会社に所属する労働者たちは賃金削減と解雇そして廃業という会社の方針に抵抗し、3か月間の籠城を続けている。
沈候補はツイッターで「輝かしい経済指標に大韓民国があるのではなく、今ここ(籠城現場)に大韓民国がある。この方たちの生活、すべての働く市民の生活が変わってこそ、大韓民国が真に変わるのだと考える」と書いた。

(4)安哲秀(国民の党)
第三野党の安哲秀(アン・チョルス、59)候補の29日の選挙活動は公開されていない。
(5)金東兗(新しい波)
韓国政治に新たな風を吹き込めるか注目される新党・新しい波の金東兗(キム・ドンヨン、64)候補は高校生2人とラジオ番組を収録した。
これは金候補の教育分野の公約である、「学生簿総合銓衡の廃止(内申で大学入学する制度。家庭環境による格差が指摘されている)」、「修能の2回実施(センター試験にあたる試験を2度行い、高得点の方を採用する制度)」、「自律型私立高校の廃止(高い学費で教育格差が問題となっている)」などを討論したものだ。
「教育は社会的な地位と富を受け継がせるものではない」という金候補の言葉は印象的だ。

(6)孫鶴圭(無所属)
過去、与野党にまたがり活動してきたベテラン政治家である孫鶴圭(ソン・ハッキュ、74)氏は29日、大統領選への出馬宣言を行った。
孫氏は出馬の理由について、「大統領選挙が国家ビジョンや未来の展望ではない、あらゆる人身攻撃、無理な批判、ポピュリズムに彩られている。韓国の政治体制に対するどんな総論も見られない大統領選挙は初めてで、見るに堪えない」と述べた。
同氏は目玉公約として「大統領制を廃止し、議会中心の連合政治という新たな道を開く」という分権型大統領と連立政府というビジョンを示した。大事な主張と言える。
