(1)李在明(共に民主党)
与党の李在明(イ・ジェミョン、57)候補は1日、新たに陣営に迎え入れたMZ世代(20,30代)の「国家人材」4人を発表した。投票先が決まっていないことから、今回の大統領選のカギを握るとされる同世代への支持の裾野を広げるために、各候補とも連日、若者との対話を続けているがその一貫だ。4人とも、理系の専門家であるのが特徴的だ。
一方、ある韓国紙がこの日陣営入りした4人の中の一人、キム・ユニ(右端)氏が前日まで最大野党・国民の力の陣営入りを模索していたと報じた。李候補はこれに素早く反応し「キム代表が共に民主党で思い切り所信と力量を発揮できるよう努力する」とツイートした。キム代表のこうした動きは、「ノンポリ化」する若者世代の特徴としても受け止められている。

(2)尹錫悦(国民の力)
韓国中部・忠清道での選挙活動を続ける最大野党・国民の力の尹錫悦(ユン・ソギョル、60)代表は1日午前、天安(チョナン)市内の独立記念館を訪ねた。同施設は、日本の植民地支配からの独立に関する大規模な博物館だ。
この場で尹候補は「抗日独立精神は奪われた主権を取り戻すだけでなく、国民の国を作るため、国民の主権と民主共和国建立の意志が反映されたもの」、「憲法の根幹も抗日独立精神にある、困難な出来事がある時に源流を思い起こすという側面から独立記念館を訪ねた」と述べた。
同候補はまたこの日、韓国社会に大きな衝撃を与えた「最低賃金制度の廃止」と「週52時間労働制度は非現実的だ」という前日の発言について、「あくまで現場の声を反映するという意志を表現したもの」と釈明した。

(3)沈相奵(正義党)
第二野党・正義党の沈相奵(シム・サンジョン、62)候補は1日、慶尚南道梁山(ヤンサン)市にあるソッパル山烈士墓域を訪問した。「烈士」とは、民主化運動や労働運動など、社会発展のために命を落とした人を指す韓国式の表現だ。
沈候補はこの場で、「過去40年、労働者たちと共に活動してきながら、また、進歩政党で20年間、『労働が堂々とした国』を掲げながら私たちは最善を尽くしてきたが、労働者たちの生活の多くは改善されなかった。徹底した省察を土台に今日、烈士達の前に決意する」と述べた。
それと共に、「私、沈相奵は皆さんと共に古い労働体制をひっくり返す先頭に立つ」とし、「新たな労働法を週4日勤務制を勝ち取る」と主張した。

(4)安哲秀(国民の党)
第三野党・国民の党の安哲秀(アン・チョルス、62)候補は1日、国会で第一次選挙対策委員会(選対本部)会議を開催し、選対本部の人選を発表した。
安候補はこの場で、「政権交替の希望を私、安哲秀に分けていただけるならば、国民が望むより良い大韓民国を作ることができる」と述べた。また、政権奪取を狙う最大野党・国民の力に対しては「情けない限りだ」「党代表は業務をサボり、周辺ではポストをめぐり争い、これを収拾するリーダーシップは見えない」と強く批判した。
なお、安哲秀候補と沈相奵候補は今月6日、会合を持つと韓国紙が報じている。議席の9割以上を占める巨大両党制に抗う「第三極」が結成されるのかも注目だ。

(5)金東兗(新しい波)
新党・新しい波の金東兗(キム・ドンヨン、64)候補はこの日、公開日程が無かった。Facebookを通じ、これまでの政策をまとめるカードニュースを発表した。
昨日、本欄で報じたように、大統領制に関しては、▲分権型大統領制に変え、国務総理に憲法に保障された実質的な権限行使を保障、▲5年単任制から4年重任制へ改編、▲2023年に改憲後、2024年に再度の大統領選、などを主張した。
続いて国会に関しては、▲連動型比例代表制の導入、▲政党の国庫補助金の廃止ならび有権者に5000ウォン(約500円)のバウチャーを支給し、支持政党に後援、▲国会議員の3選(12年)超過禁止、▲国民召還制(投票で議員を罷免できる制度)の導入、▲免責特権の廃止、▲国会議員報酬の制限、補佐官縮小など特権改革を挙げた。
