(1)李在明(共に民主党)
与党の李在明(イ・ジェミョン、57)候補は2日、ソウル市内のホテルで開かれた「駐韓米国商工会議所(AMCHAM)」との懇談会に出席した。
韓国メディアによると、この席で李候補は「先日の文在寅大統領とバイデン米大統領の米韓首脳間合意によっても、これからは(米韓が)安保同盟以外に経済的にも包括的協力関係の重要性を持つようになる」とし、「米国の企業が韓国に大々的な新規投資を行える場所を最大限に作っていく」と述べた。
李候補はさらに「韓国と米国の経済は、本当に相互協力的な関係であり、これからも協力すべき分野がとても多い」としながら、「最近ではグローバルサプライチェーンが大きな変化を受けており、韓米間での経済協力がとても重要な議題となっている。今後、米韓間で相互投資の増進や経済交流、企業間の交流などがより拡大してほしい」と語った。

(2)尹錫悦(国民の力)
最大野党・国民の力の尹錫悦(ユン・ソギョル、60)候補は2日、ソウル市内の党事務所でサイモン・スミス駐韓英国大使、コリン・ジェームズ・ブルックス駐朝英国大使を同時に接見した。
やはり韓国紙によると尹氏はこの席で「英国は『AUKUS(米英豪による安全保障同盟)』と『ファイブアイズ(米、英、豪、カナダ、ニュージーランドによる機密情報共有同盟)』に参加している。情報資産を共有し、北朝鮮核問題を解決するために、より多くの協力が必要だ」と述べた。
なお、尹候補の特徴として、外国の要人と会う際に自身は上座に座る点がある。これに対し韓国社会では「国の格を高める」、「礼儀にもとる」と賛否がある。

(3)沈相奵(正義党)
慶尚南道を訪問中の第二野党・正義党の沈相奵(シム・サンジョン、62)候補は2日、昌原(チャンウォン)市内にある民主労働組合総連盟(民主労総)慶尚南道本部で、常任選対委員長会議を開催した。
この席で沈候補は、「週52時間制度を柔軟に運用すべき」と主張する尹錫悦候補を「労働者を捕まえる大統領」だと称すると共に、「週52時間制は基準であり、労働者の過労死を防ぐ命綱だ」と強調した。
その上で、「尹錫悦候補が描く韓国はひと言で『アゲイン開発途上国』だ」と批判した。背景には尹候補が総合不動産税や譲渡税など、富裕層を対象にした税制の引き下げを検討している点がある。
これに対し沈候補は「持つ者がより豊かになる、既得権による不労所得共和国をより強化しようというものだ。韓国の全ての働く市民はこんな大統領を認めてはならない」と主張した。

(4)安哲秀(国民の党)
第三野党・国民の党の安哲秀(アン・チョルス、62)候補は2日、大邱(テグ)市内で開催されている新型コロナ記録展を訪れた。同市は昨年3月、新型コロナが猛威を振るった地域で、医師の資格を持つ安候補は当時、医療ボランティアとして同地で活動したことがある。
現地メディアによると、安候補はこの日の会見で、最大野党・国民の力で李俊錫(イ・ジュンソク、36)代表が党務をキャンセルし地方に滞在するなど、尹錫悦候補と李代表の軋轢が表面化している事を問われ、「政権交替が可能なのか、また、政権交替をするとしても、韓国が変わることができるのか心配だ」と述べたという。
安候補はまた、「次の大統領の任務は今後20年以上、韓国の稼ぎ頭、未来の雇用を作ること」とし、「両党(共に民主党、国民の力)の候補が道徳性や能力面から、いったいそんな重要な事をできるのかという疑問から、今回の出馬を決めた」とした。

(5)金東兗(新しい波)
新党・新しい波の金東兗(キム・ドンヨン、64)候補は2日、ソウル市内で開催されたソウル圏の大学メディア連合会との懇談会に出席した。
韓国メディアによると金候補はこの場で、与党の李在明候補、最大野党の尹錫悦候補について「他人の過去を裁断するのに生涯を捧げた既得権勢力である」と評した。
金候補はさらに両党に対し「政治の市場で40年間、消費社が満足できない品物を送り出してきた大企業だ」と例え、所属する新党・新しい波を「新商品を提供しようとするスタートアップ企業」とした。
