[韓国大統領選D-91]写真で見る主要候補の選挙活動(12月8日)
[韓国大統領選D-91]写真で見る主要候補の選挙活動(12月8日)
  • 徐台教(ソ・テギョ) 記者
  • 承認 2021.12.08 16:15
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来年3月9日の大統領選投票日まで、主要候補の動静を写真で追うシリーズ。今回は各候補の12月7日の選挙活動を紹介します。

(1)李在明(共に民主党)

与党・共に民主党の李在明(イ・ジェミョン、57)候補は7日午後、ソウル大学を訪問し経済学部や農経済学部、地理学部など同大に通う学生90人を対象に、特別講義を行った。

この日の主題は「経済」と「青年」。韓国メディアによると李候補は講演で「金融は貧しい人の負担がより大きい。貧しい人の利子が高く、富む者は望むだけ長期で借りていけることは正義にもとる」と述べた。

さらに、「金融の信用は国家権力、国民主権から出ているのに、貧しい人々に対する責任が抜けるのは正しくない」とし、公約の一つである『青年基本貸し出し』の必要性を訴えた。

これは同候補が京畿道知事の際に行っていた『青年シリーズ』と呼ばれた政策のうち一つで、青年は500万ウォン(約50万円)を市中よりも低い金利で、長期返済で借りることができた。

講義ではまた、「正義」と「公正」に関する持論も披露した。

 「たくさん稼ぎ、財産の多い人物は良い暮らしをするので病気にあまりならない。しかしそういう人は健康保険料をたくさん納めている。医療支出の多い人は貧しく、たくさん病気にかかるが保険料は少ししか出さない」と例を挙げ、「これは公正ではないが正義が具現されている。このように公正と正義は衝突する部分がある」と主張した。

講演ではソウル大学の学生からたくさんの質問が寄せられたという。李候補は自身のFacebookに「大統領候補としての討論会のようだった」と緊張感を表現した。

なおこの日、ソウル大の建物に入る李候補に対し、性的マイノリティを含むあらゆる属性での差別を禁止する『差別禁止法』の制定を訴える市民が謝罪を要求した。

これは同法の制定に消極的な与党の姿勢を批判するものだったが、一通り耳を傾けた李候補は、訴えが終わるや「終わったかな?」と述べその場を足早に立ち去った。

この態度に対し、同法を国会に発議している正義党は「李候補の人格そのもの」、「冷たく残忍だ」と強く批判した。李候補にとっては失策であったのは確かだ。

7日、ソウル大で特別講義を行う李在明候補。共に民主党Youtubeをキャプチャ。
7日、ソウル大で特別講義を行う李在明候補。共に民主党Youtubeをキャプチャ。

(2)尹錫悦(国民の力)

最大野党・国民の力の尹錫悦(ユン・ソギョル、60)候補は7日晩、ソウル市内屈指の繁華街・弘大前を、地域住民による自警団である「自律防犯隊」の一員となって巡察した。

その後、自身のFacebookで「過去数年間、国民の関心を引いた暴力事件は枚挙に暇がない」とし、「国家は国民の安寧と声明が脅かされる場所にいるべきだ」と主張した。

尹候補はこの日、日中にはソウル警察庁の112(110番にあたる)総合状況室を訪問していた。

その上で、「国民が税金を出し、戦争が起きた時に命をかけて国を守るのは、必要な時に国が自身を守ってくれるという信頼を前提にしている。韓国はいったい、そんな信頼を国民に与えているのかと自問し続けた一日だった」と持論を述べた。

また、国民の党は同日、無所属の李容鎬(イ・ヨンホ、61)議員を選対委員長の一人として迎え入れたことを明かした。

全羅北道の南原(ナムウォン)市などを地盤とする李議員は、元は進歩派で現与党の前身の党に所属していたことから与党への復帰を望んでいた。だが、与党が決断を先延ばしにしていたところ、電撃的に最大野党・国民の力への入党となった。

進歩派の牙城である全羅道に地盤を持つ議員が合流したことで、国民の力は「千軍万馬を得た」と表現した。同党は積極的な姿勢が目立つ。

7日晩、自律防犯隊の一員となりソウル市内を巡察した尹錫悦候補(左)。右は同党の李俊錫(イ・ジュンソク、36)代表。国民の力提供。
7日晩、自律防犯隊の一員となりソウル市内を巡察した尹錫悦候補(左)。右は同党の李俊錫(イ・ジュンソク、36)代表。国民の力提供。

(3)沈相奵(正義党)

第二野党・正義党の沈相奵(シム・サンジョン、62)候補は7日、忠清南道(チュンチョンナムド)の泰安(テアン)郡にあるテアン火力発電所で行われた、故キム・ヨンギュンさん(享年24)の三周忌に参加した。

キム氏は2018年12月11日、発電所内でベルトコンベアに挟まれ命を落とした。この発電所は韓国西部発電という公共機関が管理する国の施設であるにもかかわらず、守られるべき安全規則が無視されていたためだ。

キムさんは本来ならば二人一組でやるべき作業を1人で任され、夜6時から翌朝7時半まで休憩時間もなかった。事故が起きたのは午前3時20分過ぎだった。この事故は当時、国すらも下請けに労働を丸投げし、労働者の安全を無視していると韓国で大きな話題となり、今年1月の『重大災害企業処罰法』につながった。

だが今も、韓国では年間2000人あまりが労働災害で亡くなっている。追悼式では「3年間どんな変化もなかった」という声が上がった。

こうした声に対しこの日、沈候補は追悼辞の中で「面目ない」と述べると共に、「正義党の大統領候補として、これ以上、貪欲な労働により青年労働者が犠牲となることを見過ごさないと皆さんの前に誓う」と決意を述べた。

沈候補はさらに、「正義党は『重大災害企業処罰法』の改正案を出す」とした。現行の法は最も事故の多い5人以下の現場を除外しているが、これを含め、さらにプラットフォーム労働者と呼ばれる、デリバリー業などの労働者を対象とする改正案だ。

沈候補はその上で、「皆さんと共に労働が堂々としている国、労働者が先進国の市民の生活を送れる国を必ず作る」と強調した。

7日、泰安郡で行われたキム・ヨンギュンさんの三周忌に参加し、涙ぐむ沈相奵候補(左)。隣はキム・ヨンギュンさんの母、キム・ミスクさん。正義党提供。
7日、泰安郡で行われたキム・ヨンギュンさんの三周忌に参加し、涙ぐむ沈相奵候補(左)。隣はキム・ヨンギュンさんの母、キム・ミスクさん。正義党提供。

(4)安哲秀(国民の党)

第三野党・国民の党の安哲秀(アン・チョルス、62)候補は7日午前、国会で行った記者会見で、新たな原発政策を明かした。

韓国メディア『毎日経済』によると安候補はこの日、「『革新型小型モジュール原発(SMR)』技術の開発を国策事業として推進する」と述べた。

安候補はSMRの「高い安全性と低費用」を強調し、「次の政府ではSMRに対する集中的な投資と超格差技術の確保を通じ炭素中立(カーボンニュートラル)目標を実現し、グローバル原子力市場を主導すべき」と訴えた。

その上で、「2050年のカーボンニュートラル達成には原子力エネルギーが欠かせない」と強調し、米国との原子力協力の強化などを主張した。

7日午前、国会で「小型モジュール原発(SMR)」について説明する安哲秀候補。国民の党Youtubeよりキャプチャ。
7日午前、国会で「小型モジュール原発(SMR)」について説明する安哲秀候補。国民の党Youtubeよりキャプチャ。

(5)金東兗(新しい波)

金東兗(キム・ドンヨン、64)候補が代表を務める新党・新しい波では7日、人工知能(AI)報道官『エイディー(AiDY)』を発表した。

韓国メディアによると、金候補は7日に国会で行った会見で「国民の血税を浪費する消耗的な選挙運動の代わりに新時代に合った新しい選挙運動として、国民に選んでもらう」と説明した。

これに関しこの日、『エイディー』は初めて出した論評の中で「選挙になると巨大両党は負けるものかと競って人材登用に走る。選挙が終わったら多くの人材は名刺だけ残していなくなく。一度きりの象徴として、ゴシップが乱れ飛ぶ人材の登用は、見せかけだけの政治に過ぎない」と、合わせて議席数の9割を占める与党と最大野党を批判した。

7日、新しい波が発表した人工知能報道官『エイディー』。新しい波提供。
7日、新しい波が発表した人工知能報道官『エイディー』。新しい波提供。

 


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