(1)李在明(共に民主党)
与党・共に民主党の李在明(イ・ジェミョン、57)候補は24日、ソウル市内の同党庁舎で、国防政策における公約を発表した。
李候補はこの席で、「青年の愛国心に革新という新武器を装着しなければならない。21世紀のデジタル情報化社会は、安全保障に対する新たな定立を要求している」と述べた。
また、「国家への脅威が多様化する中、安全保障と国防の役割の範囲は日ごと拡大し続けている。新型コロナのパンデミックのような非伝統的な脅威と、戦場の空間は陸上・海上・空中を超え、サイバー・深海・宇宙にまで拡張している」とした。
そして、「低出産による人工絶壁による兵力需給の不安定性は、現行の国防力維持と強化のために至急に解決されるべき懸案として台頭している」とし、さらに「不確実性の脅威となる要素を徹底して点検し備え、迅速な革新国防の変化により国民と韓国の領土を守るべき」と主張した。
その上で、▲武器の先端化や軍構造の効率化、宇宙などの未来戦に備えるスマートな強軍の建設、▲30万の徴集兵を15万に減らし、下士官5万人と専門性を持つ軍公務員5万人を充員する選択的募兵制の導入、▲2027年まで兵士の月給を最低賃金水準の200万ウォン(約20万円)に保証、▲居住環境や学業並行など兵士の服務条件の画期的な改善、▲大統領直属の「国防革新機構」の設置という5つの公約を発表した。
またこの日午前、朴槿恵前大統領の恩赦が決定した。これに対し、李候補は「文在寅大統領による国民統合のための苦悩を理解し、困難な決定を尊重する」とし、「今からでも国政ろう断の被害者である国民に対し、朴前大統領の真心からの謝罪が必要だ」と述べた。

(2)尹錫悦(国民の力)
最大野党・国民の力の尹錫悦(ユン・ソギョル、61)候補は24日午後、ソウル市内の「孤児権益連帯」を訪問しボランティア活動と懇談会を行った。
同党によるとこの団体は「孤児児童と18歳以上の(施設、委託家庭)退所者の権益のために努力する団体」とのこと。
韓国メディアによると尹候補はこの席で、「(検事だった際に)様々な地域で勤務しながら孤児院もたくさん訪問した。そこの子どもたちと手紙も交換し、お正月などに訪問もした」と述べ、「高校を卒業して施設で保護される期間が終わると、500万ウォン(約50万円)を渡し、出て行って暮らせという。国家が存在する理由は国民を保護するためだが、これは大きな社会問題だ」と持論を述べた。
その上で、「保護の危機と孤立を越えて、全ての子どもが公正なスタートラインに立てるようにする」とし、「全ての子どもが大切な社会」のための公約を発表した。
これは、▲ひとり親家庭の「自立」をより厚く支援する、▲養育費支給の履行の実効性を高めるために、未払い親の身元公開手続きの簡素化、▲虐待危機の児童・青少年の迅速な発見および保護、▲保護終了児童の独り立ちにおける政府の責任の強化、▲家族の介護をする青少年の負担を緩和というものだ。
一方、尹候補は朴前大統領の恩赦については、「健康状態が悪いと聞いているが、早く健康を回復することを願う」とだけ短くコメントした。尹候補は過去、特別検事の一人として、朴前大統領の捜査を担当していた。

(3)沈相奵(正義党)
第二野党・正義党の沈相奵(シム・サンジョン、62)候補は24日午後、ソウルの国会前で行われた、差別禁止法の制定を求める市民による文化祭に出席した。
この席で沈候補は、「私が(正義党の前身の)民主労働党時代から差別禁止法をずっと推進してきたが、今年のようにたくさんの市民が味方になってくれたことは、本当に画期的だ」と述べた。
そして、「残念な気持ちは言葉で表現できない。年末になるのに、国会の壁を越えられなかった」とし、「差別禁止法は80%以上の市民が同意している」と述べつつ、「国会こそが国民の意を拒否している」と巨大両党を批判した。
その上で、「9分の稜線まで来たと感じている。(中略)差別禁止法を反対している人は強く見えるが、後退する準備をしていると考える。これこそが今年1年に皆さんと成し遂げた成果だ」と語り、差別禁止法の制定まで努力を続けることを呼びかけた。
またこの日、沈候補は朴前大統領の赦免に対し、「強い遺憾」を表明し、その理由として「朴前大統領を弾劾し、法の審判台に立たせたのはろうそく市民たちだ(中略)しかし朴前大統領はこれまで一度も本人の権力私有化と国政ろう断に対し痛切な反省と謝罪をしていない」点を挙げた。
また、文大統領に対し「歴史の流れを変える重大な赦免に対し、最低限の国民的な同意も求めなかった」と批判した。

(4)安哲秀(国民の党)
第三野党・国民の党の安哲秀(アン・チョルス、62)候補は24日、前日に引き続き釜山(プサン)市で選挙活動を行った。
韓国メディアによると安候補はこの日、同市の代表的な市場・チャガルチ市場を訪問し「故郷・釜山の方々が助けてくれるならば、大統領選の勝利で応える」と述べた。
また、昼食時には釜山市内の救世軍教会で昼食の炊き出しにボランティアとして参加した。この席で安候補は「父が40年間医療ボランティアをしていた。これにならい(私も)真心からの奉仕活動を続けていく」とした。
なお、安候補は朴前大統領の赦免について、「私が要求していたことでもあり歓迎する」としながら、「李明博元大統領も国民統合のために釈放しなければならない」と明かした。

(5)金東兗(新しい波)
新党・新しい波の金東兗(キム・ドンヨン、64)候補は24日夕方、ソウルの国会前で、たい焼きの屋台を出すパフォーマンスを行い、市民と交流した。
この席で金候補は、「いくら新しい生地を流し込んでも、こうして出てくるのは同じようなたい焼きだ」と述べた。これについて同党は「巨大政党を風刺し、政治の枠組みを変えるという意志を表したもの」と読み解いた。
金候補はまた、「たい焼き一つが500ウォン(約50円)と物価が上がった時代だ」とし、「暗い政治の現実と新型コロナで困難な状況の中、少しでも暖かく笑おうという趣旨で企画したイベントにたくさんの方で来て、大きな力になった」と述べた。
なお金候補はこの日、朴前大統領の赦免について、「国民の統合と国民の和合という側面から歓迎する」とすると同時に、「もう大統領の不幸な悪循環の輪を断ち切らなければならない」という立場を明かした。
