(1)李在明(共に民主党)
与党・共に民主党の李在明(イ・ジェミョン、57)候補は4日午前、京畿道光明(クァンミョン)市にある起亜自動車・所下里(ソハリ)工場を訪問し新年記者会見を行った。
1973年に竣工した同工場は韓国の自動車産業を象徴する工場。また、2001年8月には故金大中(キム・デジュン)大統領が訪れ、1997年の通過危機に端を発するIMF管理体制からの「卒業」を宣言した場所としても知られる。
この席で李候補は、上記2001年の逸話を紹介しながら「力を合わせ努力すれば、危機を克服できることを世界の前に堂々と見せつけた」と述べた上で、「韓国はふたたび危機の前に立っている」と呼びかけた。
その内容について、(1)新型コロナ感染病の危機は私たちの生命と安全を脅かし日常を奪った、(2)新型コロナが低成長・両極化の問題をさらに深めた、(3)気候危機は私たち人類の生存を脅かしている、(4)激化する米中競争は経済安保を危機にさらしていると挙げ、これを「4大危機」と名付けた。
そしてそれぞれに対し、克服するための方法として順に、(1)安定した医療システムの構築と国家による責任と保障の強化、(2)機会の総量を増やす国家の実現、(3)産業構造の転換と技術革新への全面的支援を通じた水素経済への移行とエネルギー転換の加速化、(4)理念と選択の論理を超えた国益中心の実用外交の実施、を掲げた。

(2)尹錫悦(国民の力)
最大野党・国民の力の尹錫悦(ユン・ソギョル、61)候補は4日、公式の選挙日程が無かった。これは前日3日に始まった同党選対委の大改編によるもので、尹候補もこの日終日、自宅から出ずに構想を練ったと韓国メディアは報じている。
なお、尹候補は5日午前11時に会見を予定している。選挙を仕切ってきた金鐘仁(キム・ジョンイン、80)総括選対本部長を切り捨て「独り立ち」すると見られている。
(3)沈相奵(正義党)
第二野党・正義党の沈相奵(シム・サンジョン、62)候補は4日午前、国会で家族構成権に関する政策懇談会に出席した。これは既存の家族政策パラダ意味の限界を超え、家族の形態と家族の状況による差別解消を目指すもの。
沈候補はこの席で、「結婚自体にはたくさんの費用が負担になるため、結婚制度に縛られる人生は、20代30代が選択するには困難が多い」と述べた。
その上で、「この懇談会が、韓国社会に長い間続いてきた家族の概念、結婚観、制度といったものを根本的に変えるきっかけになってほしい」とし、「多様な生活が尊重され、血縁でなくとも互いを頼り連帯することができる、そんな生活が広範囲に保障されることで、市民の日常が幸せになる、そんな家族構成権が今回の機会(大統領選)を通じ制度的に確立することを願う」と明かした。
沈候補はその上で、法律的な婚姻関係を結ばずとも一緒に暮らす場合には家族として認める、「市民パートナーシップ法」を公約として掲げた。

(4)安哲秀(国民の党)
第三野党・国民の党の安哲秀(アン・チョルス、62)候補は4日、ソウル市内の韓国情報技術研究院に招待され特別講義を行った。
韓国メディアによると安候補はこの席で、出馬の理由について「韓国の未来が心配になり、私の娘が生きていくこの国の未来が心配になり、それを変えようと出馬した」と強調した。
また、「保守政権だろうが、進歩政権だろうが、文在寅政権だろうが、企業の自由を奪い、不公正な取引という慣行をそのまま放置し、社会的セーフティネットへの投資をせずに、失敗した人は二度と立ち上がれないようにしている」とし、これらを変えられない限り、韓国に未来はないと主張した。
さらに安候補は講演後、韓国の記者団に対し、「私だけが(与党の)李在明候補に勝てる候補と信じている」、「私が政権交替の主役となる」と明かし、最近の支持率上昇により取りざたされている与野党候補との一本化に対し、改めて線を引いた。

(5)金東兗(新しい波)
新党・新しい波の金東兗(キム・ドンヨン、64)候補は4日午後、ソウル市内の大韓商工会議所で行われた「2022年経済界新年挨拶会」に出席した。
金候補はこの席で、挨拶などは行わなかったが、金富謙(キム・ブギョム)総理や、洪楠基(ホン・ナムギ)副総理兼企画財政部長官などと旧交を温めた。
